Shintaro Matsudo
Pythonユーザーが作成したスクリプトやデータ分析、機械学習モデルなどの成果物を「見せる」「使ってもらう」には、アプリ化というハードルがあります。
本セッションでは、Pythonユーザーが自分のコードをすぐWebで共有できるようになるための手法として、PythonだけでGUIを構築できるWebアプリフレームワーク「Flet」の仕組みと使い方を紹介します。 Fletは、裏側でPyodideを使ってWebAssemblyを活用することで、従来のWeb開発の壁を取り払ってくれています。まずはこのフレームワークを通してPiodideとWASMを深掘ります。 次に実際に使えるサンプルを通じて、「見せられるPythonアプリ」を手軽に作る方法をデモを交えて解説します。
Pythonだけで、誰かとつながれるそんな開発体験を提案します。
Pythonはデータ分析や自動化、AIなど多様な分野で活用されていますが、その成果を「誰かに見せたい・使ってもらいたい」と思ったとき、Webアプリ化の壁にぶつかった経験はありませんか?HTMLやJavaScriptの知識、デプロイの面倒さに挫折した方もいるかもしれません。
このセッションでは、そうしたハードルを越え、「Pythonだけ」でWebブラウザ上に動作するアプリを構築・共有できる方法を紹介します。今回メインで紹介するのはGUIをPythonコードのみで記述できるFletというフレームワークです。 Fletはマルチプラットフォームに対応しています。静的サイトを構築する場合は、WebAssembly(WASM)上でPythonを動かすためのランタイムであるPyodideを内部で活用しており、ユーザーは技術的な複雑さを意識することなく、Webアプリを素早く構築・共有できます。 まず、WASMとPyodideがどのようにFletの基盤を支えているのか、その構造をわかりやすく解説し、「なぜPythonがブラウザで動くのか」を理解します。 その後、実際の開発ユースケースに沿ったデモを通して、Fletによる開発の手軽さと拡張性を体験していただきます。
「Pythonで作る → ブラウザで動かす → 誰かに使ってもらえる」この一連の流れがどれほどシンプルかつ強力かを体感し、日々の開発や共有の可能性を広げるヒントを持ち帰っていただける内容です。
生成AIによって、アイデアを形にするまでのスピードが加速しています。私自身、Pythonで作った試作品やツールをすぐに「見せたい」「使ってもらいたい」と思う機会が増えました。
多くのアイディアや成果を早く世に出したいと思っている中で出会ったのがFletです。PythonだけでWebアプリやネイティブアプリが構築できるこのフレームワークは、フロントエンド開発に不慣れなPythonユーザーでも、アイデアをすぐに人とつなげることを可能にしてくれました。
さらに、現在Fletはバージョン1.0のリリースを控えており、まさに今がFletを活用した「見せられるPythonアプリ開発」を始めるベストなタイミングだと感じています。
「Pythonだけで、すぐに共有できる」この体験を、同じような悩みや願望を持つ方々に届けたく、本テーマを選びました。
Pythonの基礎文法
プロフィール
Shintaro Matsudo is a software engineer and an engineering manager @ RevComm, inc. from Japan.