河内勇樹
Pythonで開発されたWindows向けソフトウェア(.exe形式)においては、開発環境の構築不要で、動作中のソフトウェアのコードをリアルタイムに書き換え可能な環境を提供することができます。 これは、インタプリタとソースコードをパッケージ化するという配布方式と、スクリプト言語でありながらWindowsの機能の大半を利用できるという言語の強みが合わさって実現されています。
この発表では、オープンソースのスクリーンリーダー(視覚障害者向けの画面読み上げソフト)であるNVDAを題材に、 Pythonだからこそ実現可能なリアルタイム・デバッグの手法をご紹介します。 必要なものは配布されているパッケージとソースコード、Windows附属のメモ帳のみです。
この環境はOSSへの参加やアドオン開発のハードルを格段に下げてくれます。Pythonビギナーの私も、この方式のおかげでアドオンを公開することができています。
さらに、諸学者の教育にも有用かもしれません。 実際に動いているものを数文字直してみるという最初の一歩から大きな機能の追加まで、手軽に経験してもらうことができそうです。 この発表をきっかけに、Pythonの学習環境についても議論できればと思います。
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